最近、母の実家を整理していた際に、故人である曽祖母が使用していた銀行の通帳を発見しました。
家族全員がその発見に驚き、どのように扱うべきかで一時的に混乱しました。
遺品整理中に古い通帳を見つけるのは珍しくなく、子供時代の通帳が未解約でそのまま残っていることもあります。
このような古い通帳を見つけた場合、その通帳がまだ有効なのか、または休眠口座となっておりATMでの取引ができない状態なのかを確認することが最初のステップです。
その確認をするためには、通帳、印鑑、身分証明書を持参し、最寄りの銀行窓口でその状態を調べてもらいましょう。
長期未使用の銀行口座への対応策
長期間にわたり取引のない銀行口座は、しばしば休眠預金として扱われることがあります。
特に10年間入出金がない場合、その口座は休眠預金とみなされ、時には年間1,000円の維持手数料が発生することがあります。
私の母が家で見つけた古い通帳について、銀行から「維持手数料が発生する」との通知が届きました。
このような通知が来た場合の対処法について詳しく解説します。
休眠口座からの資金引き出し手順
休眠口座から資金を引き出す場合、銀行窓口での本人確認が必須となります。
通常のATM操作では対応できないため、少々手間がかかりますが、窓口で手続きを完了させれば資金の引き出しが可能です。
遺品整理で使われていない口座を見つけた場合、以下のものを持ってすぐに銀行へ行くことが推奨されます。
- 通帳とキャッシュカード
- 印鑑
- 本人確認書類
また、銀行は休眠状態にある口座に残高が1万円以上ある場合、預金者に通知するシステムを有していますので、確認しておくと良いでしょう。
維持手数料の通知を受けた際の対応
銀行が休眠預金から維持手数料を徴収する理由は、放置された資金が年間約1200億円にも上るためです。
このような資金が適切に管理され、個々の資産として保護されるために、手続きが必要とされています。
維持手数料が発生する通知を受け取った場合、直ちに銀行窓口に行き、口座の解約手続きを行いましょう。
たとえ口座残高が少額であっても、年間1,000円の手数料が課されるため、窓口で解約を行うと残高も現金で受け取れます。
通知された葉書に手続きの期限が記載されていることもあるので、早めに対応することが重要です。
古い通帳の保管と適切な廃棄方法
古い通帳の保管は最低限1年間推奨されています。
国税庁によれば、所得計算の精度を高めるためには、通帳の詳細な記録が必要とされています。
特に、個人事業主や法人には7年間の保管が求められています。
1年以上使用していない個人の通帳については、個人情報漏洩のリスクを減らすために迅速な処分が推奨されます。
ここでは、通帳の安全な処分方法と保管に伴うリスクについて説明します。
通帳の処分方法
自宅での安全な通帳廃棄方法
通帳に含まれる個人情報を適切に処理するために、住所、氏名、届出番号、届出印を油性マーカーで隠し、シュレッダーで細かく断裁することが理想的です。
シュレッダーがない場合は、はさみで細かく切り、新聞紙で包んでから袋に入れ、見えないようにして自治体の指定する燃えるゴミの日に出すと安全です。
銀行窓口での処分依頼方法
自宅での処分が心配な場合は、銀行窓口で廃棄を依頼する方法もあります。
ただし、すべての銀行がこのサービスを提供しているわけではないため、事前の問い合わせが必要です。
特に多くの通帳がある場合は、繰り越しの際に廃棄を依頼すると効果的です。
自宅での古い通帳保管のリスク
古い通帳を無期限に保管する明確な規則はありませんが、使用しない通帳を放置することは様々なリスクを伴います。
盗難やなりすましによる不正な引き出しの可能性があるため、使用予定がない通帳や届出印は早期に廃棄することが望ましいです。
まとめ:見つかった古い通帳の適切な処理方法
個人情報の保護と詐欺を防ぐため、使用しない通帳はすぐに処理することが推奨されています。
さらに、知らずに維持費が発生している未解約の口座も存在することがあります。
日々、自身や家族の銀行口座を定期的に確認し、適切に管理することは、費用の節約と安全保障の両方にとって非常に重要です。